お正月は1年の中で特別な1ヶ月です。
大掃除や年始の準備など、年末からさまざまなことを行った後、必要になってくるものが「お年賀」です。お年賀のことで悩む方も少なくありませんので、今回は元来続く文化である「お年賀」について、いろいろ調べてみました。
年末年始には日本独特の文化が詰まっている
クリスマスはご存知の通りキリスト教の行事です。12月になると街は華やかになり、それが過ぎると一気に正月がやってきます。
除夜の鐘は寺院で鳴らすものであり、仏教の習わしです。そして初詣となると、お寺に加えて神社、つまり儒教や神道も加わってきます。色々な宗教が交わる、それが日本独特の宗教文化といえるのです。
お年賀の由来とは
正月といえば年賀ハガキやお年玉、おせち料理などが定番ですが、これらはいずれも儒教が起因となっています。儒教とは、仏教の基礎となった宗教といわれています。
年始の挨拶に来た人への返礼として、酒や料理、そして子どもにはお菓子やお金を与えました。目上の者から目下の者へお金を与えると、それが1年の無病息災のお守りになったという風習から派生しています。つまりお歳暮や年賀ハガキ、お年玉などはすべて同じ起源から来ているのです。
お年賀とお年玉は共通している
お歳暮やお年賀、年賀ハガキなどは気を使うものですが、対してお年玉はお金を包むだけなので、比較的簡単に用意することができます。しかし一見別物に感じるこの2つのしきたりも、実はその始まりや意味合いは同じなのです。
昔、正月に飾る鏡餅の中には歳神様からの魂が入っているといわれていました。これは「御歳魂」と呼ばれるもので、たくさんの人々に配られていました。その丸い餅が次第にお金へと変化していき、現在のお年玉となったのです。
両親やお年寄りなど年長の人にお年玉を渡す場合は、「御年賀」と表書きします。通常、お年玉をあげるのは、親戚関係やごく親しい間柄の子どもです。
年齢に見合った金額を用意するのが一般的であり、絵本やお菓子などの品物を渡してもよいとされています。この通り、お年玉という風習もまた「お年賀」の一種なのです。
お年賀の渡し方、選び方
小さな子どもにはポチ袋にお金を入れてお年玉を渡すことになります。しかしお年賀の場合、どのように渡すのが正しいのか、そして何を贈るべきなのか迷うこともあるでしょう。ここからは、一般的な事例を挙げながら解説していきます。
お年賀の渡し方
例えば、相手方の実家には「御年賀」と書かれたのしをつけた手土産を渡すようにしましょう。また、仏壇に置く場合は「御供物」と書かれたのしをつけた手土産を用意してください。
また、片祝いにならないようなお付き合いがよいため、一方通行でしたらおやめになるのもいいでしょう。昭和20年代までは、娘の嫁ぎ先にお年賀を一方的に届けるという習慣がありましたが、最近では対等のお付き合いが定着してきています。
選び方
御供物として仏壇に納めるので、お菓子やフルーツの盛り合わせなどが人気となっています。お酒などもお神酒(おみき)として用いられますが、家族全員がお酒を飲めるわけではありません。持参した御供物はいずれ召し上がるものなので、子どもにも喜ばれるお菓子などを選ぶとよいでしょう。
渡したお菓子を食べるタイミング
一般的に身内や家族など親しい関係からの手土産は、その場でいただきます。それに対して来客などからもらった手土産は、先方からいわれない限り、その場で食べることはほとんどありません。
手土産はご仏前にしばらく置いておき、お茶の時間になったときにもらった人に声をかけてから口にします。しかし、お仏前に納められたお年賀とはなかなか開封してもらえないものです。
滞在中に開けてもらえない場合、「一緒に食べましょう」と声をかける方もいるかもしれません。ただしその一声を発するには、自分の実家や親戚ならまだしも、相手方のお宅の場合は勇気が必要でしょう。
そのため、「皆で一緒に食べましょう」とかあらかじめ一声かけて渡すといいでしょう。奥様の場合、旦那様に口添えしてもらうものいいかもしれません。
気を揉むことはたしかにあります。しかし、お年賀としてのしきたりをきちんと踏襲しているので、その場でいただくことは決してマナー違反ではありません。
お菓子となると、特に小さなお子さんは喜んでくれます。大事な親族と一緒に正月を大切に過ごすようにしましょう。
……という事で今回はお年賀に関するさまざまなことを紹介してみました!
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